劇場版ポールプリンセス!!と公開してから一ヶ月までのこと

2月も中頃のこと、劇場版ポールプリンセス!!のチケットキャンペーン、ポルプリ50回見たよTシャツ(Lサイズ)が届いた。せっかくなのでここに劇場版ポールプリンセス!!と公開してから一ヶ月までのことを書き残そうと思う。

 自分とポールプリンセス!!の関係は、別に、webアニメ版のころからの熱心なファンというわけではなく。
 昨年の4月に開かれたライブイベントも(そのころは地方在住のタイミングだったので)東京に住んでたら行ったんだけどな~とか言い訳して行ってないし、配信でも見ていない。でも東京に住んでたら本当に行ってたと思う。
 webアニメ版のポールダンスショーを初めて見たとき、重力をこれっぽっちも感じられなくて。それまでポールダンスって重力を強く感じるものだと勘違いしていたので、ははーんこれはアニメの嘘なのかな?とか思っていた。現実で踊るときはもっと重みがあったのかなって。けれども、後に公開されたモーションキャプチャー映像をみるとダンサーさんは既に無重力に見えた。びっくりだ。自分が間違っていた、これはリアルなのだ…とポールダンスにも、ポールプリンセス!!に対しても、襟を正した記憶がある。
 ポールプリンセス!!とはそんな感じだった。

10月31日。
 新宿バルト9にてwebアニメ版ポールプリンセス!!の上映イベントが開催されるということで、ふらふらと足を運ぶ。ちょうどこの前週に東京へ戻ってきていたし、何より劇場の大画面でポールダンスショーが観れるというのは素直に嬉しかったから。
 大画面で見るポールダンスショーはとても美しくて、なかでも星北ヒナノさんの「Wish upon a polestar」が映えまくり。素直に劇場版がますます楽しみになったことを覚えている。
 上映後に舞台挨拶とムビチケお渡し会も行われ、主演の土屋李央さんとMCとしてエイベックスの西さんが登壇。土屋さんのことはインターネットで流れてくるお写真で存じ上げているだけだったので、当然動くお姿を見るのも初めて。そもそも地声を聴いたのもこの日が初めてだったはず。ハロウィン当日だったので土屋さんは猫耳を装備していて、それがたいそうかわいい。似合いすぎ。
 トーク中のお知らせコーナーにて、劇場版公開後舞台挨拶のスケジュールが発表され、12月17日までの毎週土日が舞台挨拶デーに。その際に「平日は社畜で疲れたところを土日はポル畜になって癒やしていただけたら(意訳」みたいな発言があり、ここがいわゆるポル畜発祥の地であった。他に記憶に残っているのは好きなキャラで客席が手をあげるくだり。当時の自分はAvaricious Heroineに一本釣りされていたのでサナ姫に手をあげた。
 ムビチケお渡し会。このときの自分は土屋さんのパーソナリティを何も知らないし、話すことも思いつかなかったので「ポル畜になります~」とだけ伝えたところ、くしゃっとした笑顔で「いっぱい見てね~」とお返事をいただいた気がする。お渡し会の雰囲気がとにかく暖かくて、土屋さんのファンは幸せなんだろうな~と思ったことを覚えている。なんというか、短い時間でもコミュニケーションしようとする姿勢が伝わってきた気がした。

 この日は満月。月明かりのおかげか帰り道がいつもより明るく感じた。ちょろいのでいっぱい舞台挨拶通うぞ!の気持ちだった。今から思うと、ポル畜になっていたのは土日だけではなかったし、いっぱい舞台挨拶通うぞどころの話でもなかった。

11月11日。
 ポールプリンセス!!の公式インターネット上で舞台挨拶の詳細とチケットキャンペーンが発表される。ポルプリ50回見たよTシャツの表記をひと目見て笑う。そんなに見る人いるのかなとか思っていた。

11月18日。劇場版ポールプリンセス!!最速上映の日。
 正直に言って、はじめて見たときどんな気持ちを抱いたのか、ほとんど思い出せない。この日の舞台挨拶に関してはマジで何も覚えていない。当日のTwitterには良かったね~としか書いてない。使えない。公開前だしネタバレになるからと控えていた。
 とはいえ、少しは覚えていることもある。初見時のポールダンスショーで一番衝撃を受けたユカリ様とサナ姫のダブルス。とりわけ人の中に人が入っていく光景に圧倒されていたこと。ドラマパートはあっさりだけれど、1時間の尺ならこんなもんか、なんて思っていたこと。星北ヒナノちゃんが好きすぎること。急にめちゃくちゃ好きになっていた。萌えすぎ。
 上映後、グーグルマップで舞台の八代市についてあれこれ調べてもポールダンス公園がとにかく見つからない。結局その場所は今でも見つけられていない。幻の公園だ。

11月23日。劇場版ポールプリンセス!!公開初日。祝公開!初日舞台挨拶の日。
 二回めの鑑賞。新衣装の初お披露目シーンでミオの指に絆創膏が巻かれてるのが目に止まる。一瞬うつる絆創膏がきっかけになって、以後の鑑賞の際、他のシーンにも色々仕込まれているのかな?とあれこれ気にしながら鑑賞することができた。感謝。
 この日の舞台挨拶は主演の土屋さん、監督の江副さん、企画・CGディレクターの乙部さん、ダンス監修のKAORI先生が登壇され、それぞれのセクションから作品を語ってくれた。おかげで、今後のキャストやクリエイターそれぞれの舞台挨拶について、どんな雰囲気なのか展望が見えてきて、ますます楽しみになっていった。

11月26日。北極星に願いを込めて☆公開記念舞台挨拶の日。
 キャスト陣から6名の方が登壇。なんだか華やか。
 日高さんが金曜日にプライベートで見に来たよの話をしてくださって好きになってしまった(ちょろい)。また、土屋さんが口にする「布がすごい」という言葉がとても好き。土屋さんは当月の鷲崎健のヨルナイト×ヨルナイトにマンスリーゲストとして出演されていて、その放送終わり際にポールプリンセス!!について「何か言っておくことない?」と振られた土屋さんの口から出てきた言葉も「布がすごいのでぜひ見てください!」だった。宣伝するならもうちょっと訴求力を持った言葉がある気がするのだけれど、そんなタイミングで出てくる「布!」なので、ああこの人は本当に布に感動されたんだ、と真に迫った言葉のような気がして、とても好き。
 舞台挨拶のなかで、リリアとスバルのポールダンスショーのスバルが手を離してしまってリリアがフォローする一連の流れもモーションキャプチャーに含まれていると明かされ、驚いた。あとに公開されたモーションキャプチャー映像には該当のシーンが映っておらず、気になっている。

 そのあと新宿駅に移動して広告を見た。ムービングポスターってやつ?バルト9の等身大パネルたちも写真撮っておけばよかった。

 そして、11月26日はTRANSFORM NIGHT vol.19の日でもあった。

(もちろん刀ふるんだ…)

 もともとこの日はi☆Risのアニバーサリーライブの予定だったのだけど席がこの世の果てだったからポールダンスのモチベが高まっていたのでこちらのポールダンス発表会を観に行くことに。
「写真」

 はじめて生で見るポールダンスには圧倒された。演者一人ひとりに個性があって、表現したいものが伝わってくるようで…ただただ良かった。ポールの上に登ることで生じる、物理的な高さが生み出す凄みを感じることができたのが何より嬉しい。
 発表会では、それぞれの演者の発表の前にMCの方が(事前に演者の方が提出した?)コメントを入れる。たとえば「始めてから半年です」とか「やや気持ち悪い近未来SF!」とか。その短いコメントに実際のショーが組み合わさって、物語が伝わってくるのが面白い体験だった。ポールプリンセス!!が動き出した頃はポールダンスショーだけの予定だったというのもなんとなく納得できた気がする。
 とりわけ記憶に残っているのは「プリンセスです!」と紹介された方がいたこと。プリンセスとはハードルを上げてきたな…なんて身構えてしまったのだけれど、ショーを見終わったときには確かにプリンセスだった…と思わされてしまったことを覚えている。「マーメイドだ!」の東坂ミオさんに通じるところがある。
 発表会の最後に講師陣によるポルプリショーが披露された。すごすぎだった。やばすぎだった。

 この日、ヒナノちゃんの振り付けをした方がスタティック(動かないポール)は苦手と仰っていた。それでも劇場版のショーはスタティックだったことを考えると、そこに確かな演出意図があったのだと思う。フォロワーも言っていたけれど、回転しないことで不動の北極星として輝くことを示しているのかな、とか。ヒナノちゃんのショーを生で見たい。
 ポールダンス発表会ってどんな空気なんだろ…とドキドキしていたけれど、とても暖かい雰囲気でひたすらエンターテイメントで、参加できて良かった。

この週の平日は劇場に足を運ぶことはなかったが、布団に入ってからポールプリンセス!!のことを考えていた。
SNSで流れてきた興行収入の速報。4日間で約6000人、約1000万円。そんなもんだろうなと思いつつなかなかショッキング。この数字が頭に焼き付いてしまって、あれこれこねくり回す癖がついてしまった。バルト9のシアター9を満員にして約450人。これを二週間続けたらおよそ6000人動員になって、だいたい1000万になる。……何億も売れてる映画やばくね?ところで劇場版SEEDの興行収入が3日間60万人、10億円で綺麗に100倍です……。
それはともかく、続きを見るためになにか自分貢献できることはないだろうか?とぐるぐる考えて、コミッションサイトでイラストを依頼するか?(?)と思い至った。10人ぐらいにポルプリのイラストを依頼して、そのうちの一人でもポルプリに興味をもって劇場に足を運んでもらえたら儲けものだし、自分もイラストが見れて幸せなのでは、なんて。
朝起きて冷静になると、自分でいっぱい見たほうが幸せになれるな…と思い、結局依頼することはなかった。公開一週目はそんな感じの距離感だった。

12月2日。スタッフの方々による舞台挨拶。追加分に参加。
チケット発売をナメてスルーして寝て起きたら座席が枯れていた。やってしまった…と思っていたらおかわり舞台挨拶が生えてきたのでそちらに参加。
「劇場版 ポールプリンセス!!」ができるまで、というトーク内容でスタッフの方々から主にキャラクターについてのあれこれを聞けた。キャラクターやユニット名の名付けの話とか。名付けサナ姫の名字にはもともと黒という字が入ってたけどペンライトで黒ってなくね?ということになり、紫になったということ。オーディションのときとキャラがだいぶ違うらしいし、紆余曲折あった子なのかしら。ノア殿のモーションキャプチャーを撮る際も刀を咥えてもらうことも案の一つだった(刀を燃やすことも考えていたのでなくなった)とか。ドラマパートの溶けてるミオミオなどの崩し絵はパート演出の伊藤さんの仕事で、焼肉のシーンは作監の方斎藤さんが担当されていたそう。他にも色々語ってくださって(一応ここからメモを残してある)、そんな様々な角度からの話を聞けて嬉しかった。

12月3日。舞台挨拶・絶対王者 御子白ユカリについて語る会の日。
スタッフ・キャストの方々が登壇。なかでもキャラクター原案のトマリ先生が初参加。
客席がユカリ様のうちわやグッズでいっぱいでなかなか壮観。ネタバレオッケーの一部では南條さんがスリッパを履いて登場されて笑ってしまった。ネタバレNGの2部ではスリッパを履かれてなかったのも天丼みたいで面白かった。
トマリ先生がデザインやイラストに込めた思いを聴くことができてとても嬉しい。ヒナノちゃんとユカリ様の衣装が対になってることを知ってから、二人が向かい合っているキービジュアルを改めてみると更にグッとくる。こういった話を直接聴ける機会は貴重でありがたい。
「ユカリ様のここが好き」のコーナーなど、キャラクターの一人だけを取り上げてじっくりトークを聞くことができて幸せだったし、もっともっと聴いていたかった。他の子も同じような形で掘り下げトークを聴けたらいいな。
南條さんも江副監督も、”ユカリ様が回転したあとに一瞬映る鋭い顔つき”を見どころとして挙げていた。繰り返し見た結果それらしいシーンは見つけられたので、いつか答え合わせがしたい。

3週目特典のポストカードのイラストが公開された。エルダンジュ3人がジェラートを食べてるかわいいポストカード。ここでもトマリ先生がイラストに込めた思いを伝えてくださった。後で公開されたギャラプリ観覧車ポストカードにも、そこに至るまでのお話があったそうなので、その話も聴きたい。

この日は関係ない別のアニメであるところのプリティーシリーズのウィンターライブでもあった。遅刻して回す。そこで発表されるプリティーシリーズの新作。その発表を聴いてまず思ったのは(ポールプリンセス!!どうなるんだ…?)だった。どうなるかは考えても答えがでないけれど、少なくとも、今はポールプリンセス!!のほうが自分の中で大事だなということだけはわかった。
新宿までの定期を買って帰る。

翌日から朝ポールプリンセス!!健康法をはじめる。
……ポルプリ50回みたよTシャツほしくない?…劇場版ポールプリンセス!!とともに過ごした証としてTシャツ、ほしい。ということで残り日数を確認し、一日3回と2回を織り交ぜたら間に合うことを確かめた。まだバルト9も一日4回上映していた頃だったので、問題なく到達できる。

朝はとにかく鑑賞。昼と夜のチケットをその際に購入。昼は行けるときは行く。夜は元気だったら行く。一応観に行くことを前提で。なので、流石に見にいける気がしないミッドナイト上映だけは買わなかった。あくまで朝ポールプリンセス!!健康法なので。とはいえ一度も貸し切り状態で見ることはできなかったので一度くらいは行っても良かったかなと思う……。

朝のバルト9には毎日7、8人ぐらいの人が入っていた。勝手にいつメン、オリジナルセブンと呼んで仲間意識を持っていた。昼上映は本格的に人が少なかった。二週目は応援上映が設定されてたのも要因だったのか普通に時間帯の問題だったのか、どうだろう。夜上映はそこそこ人が入っていて少し安心。二週目特典のポストカードは最後までエルダンジュが出てくれず大変だった。ハロウィンヒナミオもだいぶ出ない。物欲センサー。
二週目はそんな感じ。

12月10日。舞台挨拶「劇場版 ポールプリンセス!!」の歌と音楽の世界の日。
この日は音楽スタッフによる舞台挨拶。web版から劇伴や主題歌のStarlight challenge等を手掛けられている東大路さん、劇場版から作詞と作曲で携わった吉村さんのお二人が登壇された。
ヒナノちゃんのweb版と劇場版の曲の変化の付け方や、作詞を任せられた吉村さんがヒナノちゃんに全力で寄り添うために東大路さんの家に押しかけたエピソードなど、面白いトピックが盛りだくさんだった。Making Shine!を受け取った土屋さんが「ヒナノちゃんの成長がすごい」と西さんに即伝えた話がとても好き。

また、前日のリリスバ組による舞台挨拶(沼津に行って不参加)で「Burning Heartのサビの入りが最初と最後で違うのはなんで?」という話題が出たらしい。その疑問に対して1日後の舞台挨拶でBurning Heart作詞・作曲の吉村さんが「一曲のなかで同じメロディーが繰り返し登場するところには同じ表現が出てくる意味を持たせたい」「(バニハの場合)曲が進むにつれて心は必ず揺れ動いていると確信している(ので違う表現になる)」「ラストでは四分音符でどっしりしてるところを表現している」とロジカルにお返事。舞台挨拶を通したキャッチボールという珍しい光景を目撃できた。

三週目にはバルト9のミッドナイト上映がなくなる。まあ人入ってなかったしさもありなん。朝昼夜の上映は継続、引き続き朝ポールプリンセス!!健康法も続く。見ると元気になるし、爽やかに一日をはじめられるのでおすすめです。週のあたまの朝、ポールプリンセス!!を見に来てる人数はいつもの7人くらいだった。けれど、日が進むにつれて客入りもじわじわ増えてきて、金曜朝にはおよそ20人ほど入っていて驚いた記憶がある。夜には満席近い日も。そんなリアルタイムな変遷も楽しめた。

12月16日。舞台挨拶「劇場版 ポールプリンセス!!」のポールダンスの世界の日。
この日はポールダンサーの方々による舞台挨拶。ポールダンス監修のKAORI先生、ユカリ様のアクターを演じたyuuriさん、ミオミオのアクターを演じたるんたった・えっか先生のお三方が登壇。
KAORI先生がサングラスを装備していて笑ってしまった。ポールダンサーの方々の作品への関わり方や、キャラクターに対してのポールダンサーの選定に、登壇されているお三方の担当した振り付けについての掘り下げなど、これまでにない角度からのお話をたくさん聞けた。
ポールダンスのなかで衣装をとっぱらったりすることはよくあるけれど、ミオのマーメイドスカートみたいに衣装をとじていくことはなくて驚いたという るんたった・えっか先生のお話はミオの表現への意志の強さが感じられて好きなお話。振り付けとしては運動神経があまりよくないところを表現しつつ、パワーでカバーされたというのも、ミオの強さを感じて好きなお話。
yuuriさんの語るポールダンスの表現の幅が無限大というのも、フロアでのアクロバットからポールでのハンドクライム、そしてルーツであるバレエ的な表現…などなど縦横無尽な表現を魅せるユカリ様と通じるものがあって、良いなと感じた。

KAORI先生がポールダンスの魅力を「なりたい自分へと変化していくプロセス」と言葉にされていたのが胸に残っている。なりたい自分に変化していくために、まず自分を知っていくこと。その成果をポールダンスで表現する一つの場がTRANSFORM NIGHTの発表会だったと改めて知ることができた。とても貴重で大切な場に立ち会っていたのだなあ…。感謝。

12月17日。舞台挨拶・ヒナノとリリアの「ポルプリ」大感謝祭!の日。
四週に渡った舞台挨拶も最後の日。ヒナノ役の土屋さんとリリア役の鈴木さんが登壇。
ポールプリンセス!!に出会ってから変わったことは?というトークのなかで出てきた「なにかに挑戦するハードルが下がった」という言葉が胸に響いた。自分も手芸キットを揃えたり、ポールダンス体験をしてみたり、小さいことだけれど何かをしようと行動することが前より増えた気がするから。なぜだろう。ヒナノちゃんたちの頑張ってる姿を見ると元気になるからだろうか。

いよいよラストの舞台挨拶で寂しくもあったのだけれど、最後は楽しく終えることができた。この日に至るまで、様々なセクションの方が登壇した舞台挨拶を積み重ねたことで、作品の作り方を立体的に感じられたのはこれまでにない経験だった。うまく言えないけれど、今まで思っていた以上に作品というものには一人ひとりの思いが込められて成立しているんだなあ…と知ることができて、それは自分にとっては大事なことだった気がする。
舞台挨拶の思い出等書いてきましたが、間違ってたらごめんなさい

引き続き朝ポールプリンセス!!健康法は続く。4週目からはバルト9の上映数は朝と夜の二回上映になる。客の入りも二週目の頃とは比べ物にならない。

12月20日。半券が合わせて50枚に到達。思ったより期限ギリギリ。
12月22日。上映からの1ヶ月が終わる。


劇場版ポールプリンセス!!を見ていると、なんでこの映画を何度も見てるんだろう?と自分でも不思議になってくる。結局のところ自分はこの映画の何に惹かれたのか知りたくて、何回も足を運んだ。

いやたしかに、見ると元気になるし、ドラマパートも好きだし、ポールダンスショーパートも好きだし、作品のあちこちに細かい思いが込められていて、何度見ても面白い発見や新しい感動があったりする。それも理由だ。でもなんか納得していなかった。

何度観ても発見があるってほんとに?と思われるかもしれないので、50回くらいみてようやく気づいたこと。レッスン室でミオが新しい衣装を披露するシーンで、スクリーンの隙間から差し込む光に気づく。そして衣装を着て練習し「15分休憩!」の声がかかったときにはスクリーンの隙間は暗くなっている。このほんの僅かなシーンの間に作中では数時間の時間が流れている。ヒナノちゃんたちはそれだけ熱心に練習に励んでいることを改めて実感できて、より作品に寄り添えた気がした。
これは自分の目が節穴な例だけれど、他にもまだまだ見つけられてないこと、知らないことがあるんじゃないかと思えている。

話を戻すと、何に惹かれたのかについての現時点での答えを書くなら、この作品が引き算で作られた作品だということ。
たとえば、ノア殿の剣爛業火なショーを見て眩暈の波紋からの変わりように何があったの!?って思わされたりする。引き算の作品じゃなかったら、変化に至るアレコレやその過程がしっかりと描かれて、その結果としてショーが披露される…という流れになりがちだ。けれど、劇場版ポールプリンセス!!だとweb版でイメチェンをしようという前振りはあったものの、それ以外の過程はほとんど描かれていない。だから、ポールダンスショーでの表現から勝手に思いを馳せるしかない。刀で悩みを断ち切ることを表現している違いない…!みたいな。
それはポールプリンセス!!の作品世界の観客も同じだと思う。あの世界の観客も、ずっと応援してきたお清楚なノア殿が急に剣爛業火して驚いてると思うし、何があったんだろう…って思いを馳せているのだと思う。
作中の観客はポールダンスショー”だけ”観て表現を受け取って、思いを馳せるし、現実の私も多少受け取ってる情報量は違うけど作中のポールダンスショーを観て表現を受け取って、思いを馳せているわけです。神の視点を持つことができないおかげで、擬似的に作品の中に自分を投影できなくもないし、あるいは現実にひょっとしたらヒナノちゃんたちがいるかもねという幻覚を得られる。それがありがたい。
TRANSFORM NIGHTに参加したおかげで、ポールダンスだけを観て思いを馳せるという経験ができたのは自分にとって大きい。

これが成立するのは、ポールプリンセス!!がweb版・劇場版と短い尺ながらもしっかりとキャラクターたちの人生を感じられるものに仕上がっていたからだと思う。もちろんキャラクターが魅力的なのは前提で。そんなキャラクターたちの人生が反映されたポールダンスショーになっている。本当にありがとう…。

個人的な好みなのだけど、神の視点になれない作品が好きという傾向があって、ガールズ・ラジオ・デイズだとか、DLC追加前のFF15とかに強く惹かれてきた人生だったので、ポールプリンセス!!もそれに当てはまっていたのだなあ…と納得。ひとまずの答えにしました。

もっとこういうシーンもみたいぜ!みたいのはある。自分の場合、熊本の八代市で彼女たちはどう生きてるのかなあ、とか、そういうことをもっと知りたい。他にも知りたいことはたくさんあるけれど、これまでと同じように引き算の作品であってほしい気持ちがあり…。

いつか続きが映画館で見れますように。や、TVアニメでも嬉しいけど……一話一ライブのフォーマットはこの作品にあまり合いそうに無い気がする。それなら数話に一話全編ポールダンスショーする感じが良い。あとできればポルプリラジオも復活してほしい。書くだけタダ。

おわり



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