集合時刻あたりに会場のAKIHABARAゲーマーズに向かうと、既に長蛇の列が形成されていた。いつもの狭くて縦に長い階段にオタクが整列させられている。とりあえず並ぶ。この日のリリースイベントは入場時座席抽選形式ではあるけど、出遅れた感が否めなかった。良い席ってさっさと排出されそうじゃん?……結果的に二列目に入場。残り物にも福があるんやなあ。
入場すると、いつもの製作の方がいたり、演者の椅子が複数置かれていたり、会場前方にはプロンプ…?のように見えるモニターが置かれていたり。ちょっとただ事ではない雰囲気。お渡し会パートが配信ありとはいえ、ここのリリイベでプロンプが置かれているのはじめて見た。
エイベックスの司会の方が登壇し、演者を呼び込んでトークパートのはじまり。もともと告知されていた土屋李央さんのほか、『Making Shine!』を作詞された吉村彰一さんと作曲の東大路憲太さんも登場。なるほどね。自席の前の席がちょうど空席となっていて、自席から土屋さんをよく眺めるビクトリーロードが成立していた。幸運。
この面子なので当然だが『Making Shine!』にまつわる話が多かった。『Making Shine!』をすこし聴いただけでヒナノちゃんの歌だってわかった、という土屋さんの言葉がとても素敵に思う。ここで土屋さんの言う、”曲を聴く”というのは、仮歌あたりのデモを聴いた段階なのか、出来上がった曲を聴いた段階なのか、どちらなのだろう。前者なのだとしたら尚更驚きだ。
「『Making Shine!』ではwebアニメ版では内側に向いていたヒナノちゃんが外に向いている、成長している。けれどまだ成長しきっているわけではない、その塩梅を描かれているのが本当にすごい」とかそういうことを熱弁する土屋さんの言葉を受けて(そう!!)とひたすら赤べこのように首肯を繰り返していた。
『Making Shine!』のメイキング話では、とてもエアリーなヒナノちゃんの声に360度から囲まれたい…という東大路さんの言葉から熱い思いが伝わってくるし、自分もヒナノちゃんの声がとにかく好きなのでこれまた赤べこになるしかなかった。ヒナノちゃんの声、好きすぎ。だからコーラスが大量にあるのだとか(土屋さんがいっぱいコーラスとったな~って述懐しているのも良かった)。和声が4本、それが左右2つ、計8人のヒナノちゃんの声に囲まれることになるらしい。
自分には片耳難聴という設定があるのだが、これまで片耳難聴の影響でライブの聴こえがどう変わってるのかよくわからないと思っていた。端席になると客席のオタクの声ばかり聴こえてうるさすぎるとかあるのだけど、オタクの声がうるさいのはそういうものだし。
今回こうして明らかになったヒナノちゃんコーラス真実により、自分は四人のヒナノちゃんを感じることができていないのだと思うととても辛くなった。どうにかならないか、と帰ってから自分の症状でも使える可能性のある人工内耳というものを調べてみたものの、人工内耳というものは人の喋り声を理解するために用いられるので、現在のところ音楽を楽しむのには向いていないそうだ。悲しい。
作詞作曲の二人が仲良しで褒め合いを楽屋からずっとしている~なんて良い話もたくさん聴いてトークパートが終わる。スクリーンが降りてきて生コメンタリーが始まる。土屋さんがヒナノちゃんに「かわいい!」とか「かわいいな~」とか大きな声を掛けているのが良かった。ヒナノちゃんかわいい。
可愛い存在に対して可愛い!と口に出すのは心が満たされる気がする。可愛い存在に可愛い!と言葉を掛けている様子をみるのも、なんだか心が温まる気がした。
「ずっと下から降りてこなくてほんとすごいことしてる!!」とかそういう言葉は生でポルプリラジオを見ている気分だった。ポルプリラジオの公録、してみませんか。
そうしてこうして告知コーナー。グッズ紹介。新しいグッズだ!わーい!と若干のガッツポーズをしたら土屋さんが笑って同じポーズをしてくれたのがうれしかった。ちょろいので。それはともかく、知らないグッズがどんどん出てきて笑ってしまった。これまで発売されてきたアクリルスタンドを設置できるアクリルコースターはよく考えられている。ほしい。
グッズ紹介も終了し大満足のイベントだった…と呆けていたところ、作詞作曲のお二人にも来ていただいてるのでサプライズでライブをするとのこと。サプライズでライブをする。サプライズでライブをする、言葉の意味がわかんなくてサプライズでライブするんだあ、って心のなかでオウム返しをしていた。サプライズでライブをするそうです。
しばらく脳の処理が追いついていなかった。ステージにキーボードとカホンが搬入されたところであっこれ本当にライブだ!!!と合点承知(おそい)。
土屋さん、東大路さん、吉村さんの御三方でのセッション。生歌にキーボードとカホン。音がとても綺麗で、声もとても綺麗で、やっぱり大好き……。自分は新参なので、ヒナノちゃんとしての生の歌声を聴けて本当に嬉しい。当たり前だけどヒナノちゃんの歌声だあ…って自然に思えたのが嬉しい。普段音源で聴くより、柔らかくて優しくて、でも力強さも感じた気がする。作中でヒナノちゃんが小首をまわすところ、土屋さんも首をちょっと傾けていたのがとても良き。両手でマイクを握って歌う姿もとても良かった……。
ライブのあとお渡し会だったのだけど、ライブで脳がショートしてろくに話せなかった。そんな様子を見てか、土屋さんの方からぬいぐるみ見えてたことを伝えてくださり、「これからもよろしくね」と仰ってくださったので、よろしくお願いします…の気持ちを新たにすることとなった。
幸せで、帰って夜にしみじみと泣いていた。
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